土地を売却、もしくは、購入する際など、その土地がいくらなのかは、きっと気になることだと思います。
最近は、相続の際などにも、土地価格を知る必要があります。
では、土地価格を調べるには、どうしたらいいのでしょうか。
近くの不動産屋に聞いてみる、というのも一つの方法です。ですが、土地価格を知りたい土地が遠方の場合には、気軽には、聞けません。
また、普段から、不動産屋とお付き合いがあるのでしたら、別かもしれませんが、不動産屋に足を踏み入れるのは、ハードルが高い、ということもあるかもしれません。
我々、不動産鑑定士に、鑑定評価を依頼する、というのも一つのですが、鑑定評価には、費用がかかりますので、ただ、土地価格を知りたい、ということだけで、鑑定評価を依頼するのは、現実的ではありません。
今回は、このような場合に、ご自身で土地価格を調べる方法について、解説したいと思います。
なお、タイトルにあります通り、地価公示と地価調査を活用した土地価格を調べる方法について解説します。
それ以外にも、土地価格を調べる方法は、あるのですが、それについては、別の機会に譲りたいと思います。
1.地価公示
地価公示、という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
毎年、3月の後半に発表され、新聞、ニュースでも取り上げられますので、ご存じの方もいらっしゃるかとは思います。
地価公示は、国土交通省のホームページで、確認することが出来ます。
以下は、ホームページの実際の画面になります。
地価公示の説明も記載されていますので、ざっと読んでいただければと思います。
今回は、土地価格を調べる方法ですので、不動産情報ライブラリをクリックして下さい。
クリックしますと、上記の画面に切り替わります。
地図から探す方法と地域から探す方法がありますが、地図からの方が分かり易いと思いますので、地図表示をクリックして下さい。
そうしますと、下記のとおり、日本地図が表示されます。
そうしましたら、調べたい場所を表示して下さい。
今回は、弊社事務所近くを調べたいと思います。
弊社事務所近くの地図になりますが、このままでは、何も表示されていません。
画面上部、左側の価格情報をクリックして、「国土交通省地価公示」を選択します。
そうすると、公示地が表示されます。
〇印があって、中央5-45、中央5-51とあるのが、公示地になります。
調べたい場所は、赤で囲った場所です。
そして、同じ道路沿いのすぐ近くに、中央5-45がありますので、赤で囲った場所の土地価格は、2,520,000円/㎡ぐらいなのだろうと分かります。
2.地価調査
次は、地価調査です。
地価調査も、地価公示とほぼ同じと考えてもらって大丈夫です。
唯一異なるのは、7月1日時点の価格ということです。
地価公示とは、半年のずれがあります。
価格情報の「都道府県地価調査」を追加します。
ここで、一つ気を付けて欲しいのは、すぐ左側に、「条件設定」というのがあります。
これをクリックしますと、上図の右側の部分が表示されます。
下の方に、調査年とあります。現在は、令和5年となっていますが、最初の段階では、最新年の令和6年になっています。
先に、地価調査は、7月1日の価格と言いましたが、令和6年の地価調査は、まだ発表されていませんので、令和6年のままだと、地価調査の地点は、表示されません。
ですので、令和5年を選択する必要があります。
そうすると、〇の公示地に加えて、△の地点が表示されました。
△の地点が地価調査の地点になります。
なお、□もありますが、これは、代表標準地と言って、地価公示と地価調査で同一の地点になります。
最後に、一つ補足ですが、地価調査地点が表示されるように、令和5年を選択しましたが、地価調査の地点の価格時点は、令和5年7月1日、地価公示の時点は、令和5年1月1日になります。
3.まとめ
いかがでしょうか。
地価公示と地価調査を活用して、土地価格を調べられそうでしょうか。
今回は、調べたい場所のすぐ近くに地価公示があったので、土地価格がすぐに分かりました。
ですが、必ずしも、すぐ近くにあるとは限りません。
また、すぐ近くであったとしても、用途地域や道路の幅員が大きく異なる場合には、参考にし難い場合もあります。
土地価格を調べる方法は、他にもありますでの、そのような場合については、また、改めて、解説をさせていただきたいと思います。
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