札仙広福という言葉は聞いたことありますでしょうか。
知らない方からすると、意味不明な四字熟語ですね。
さっせんひろふく、または、さっせんこうふくと読みます。
札幌、仙台、広島、福岡の4市のことです。
地方中枢市の四市を表します。地方四市ということもあります。
四市をそれぞれ見ていくと、共通点なども多く、興味深いです。
今回は、四市について、比較しながら、その特徴や共通点を探るとともに、不動産価格についても、説明をしていきます。
1.市の特徴
四市の特徴として、人口、面積、人口密度について見ていきます。
表にしますと、下記のとおりとなりますが、数字だけでは、少し分かりにくいので、それぞれについてグラフします。
(1)人口
まず、人口です。
いずれの都市も人口が増加していますが、見た目にも、福岡市の伸びが顕著です。
人口は、札幌市がトップです。2020年で、2番目の福岡市よりも、約36万人、人口が多くなっています。
2000年では、札幌市と福岡市の差は、約48万人でしたが、2020年では、約36万人と縮小しています。
2000年から2020年の20年間で、12万人の差を縮めましたことになります。
2020年時点で36万人の差ですので、60年後には、札幌市と福岡市の人口が同じになっているかもしれません。
広島市と仙台市では、10万人程度、広島市の方が人口が多くなっています。
(2)面積
次に面積です。
日本の国土は変わらないので、面積は変わらない筈ですが、市町村合併により市域が変化しますので、それに伴い、面積も変化しています。
面積は、広島市を除き、ほぼ変化がありません。
広島市は、平成の大合併により面積が拡大しています。
(3)人口密度
人口、面積と見てきましたので、人口密度についても触れたいと思います。
人口密度は、広島市は、先の合併の影響により、2005年に人口密度は低下しています。
その後は、札幌市、仙台市と同様、微増で推移しています。
福岡市は、人口増加数が多いことから、人口密度の上昇も他市と比較して、大きくなっています。
2.不動産価格
次に不動産価格について、見ていきます。
(1)最高路線価
最高路線価です。
人口だけで土地価格が決まる訳ではありませんが、仙台市と広島市では、人口の多い広島市の方が、最高路線価は安くなっています。
福岡の最高路線価が一番高いのは納得ですが、札幌市もそれなりの水準になっています。
人口密度を考慮すると、札幌市と福岡市は、最高路線価にもう少し差があってもいいような気がします。
(2)公示価格
次に、公示価格の推移です。
価格は、全用途の平均価格になります。
最高路線価では、仙台市の方が、広島市よりも高かったですが、公示価格の全用途平均では、広島市の方が高くなっています。
札幌市の価格が一番低くなっています。
私の推測になりますが、札幌市は、面積が広いので、土地価格のあまり高くない地点が多くあることから、全用途平均では、一番低くなっているのではないかと推測されます。
3.まとめ
四市について、比較してみましたが、どうでしょうか。
共通点として、四市ともに、プロ野球球団があります。
個人的に着目しているのは、広島市以外の3市は、地下鉄があるのに対し、広島市は路面電車となっていることです。
路面電車に乗ったことがある方は、お分かりかとは思いますが、路線電車は、信号待ちや渋滞の影響を、直接受けますので、時間どおりに着かないことが多いです。
これは大きなマイナスだと思っています。
最後の全用途の平均価格のグラフでは、広島市と仙台市の差がどんどんと縮まっており、近いうちに逆転されるかもしれません。
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