不動産の売却に際しては、通常、境界確定が必須です。
これは、購入をする人からすれば、境界が未確定な不動産は、購入を避けたいと思われますので、仕方のないことです。
ですが、必ずしも、境界確定がスムーズに進むとは限らず、場合によって、境界確定が困難なこともあります。
結果的に、境界を確定することが出来なかった場合に、売却は断念をしなければいけないのでしょうか。
今回は、売買(売却)に当たっての、境界確定について、検討をしていきたいと思います。
1.境界が未確定な土地は売れるのか
いきなり結論ですが、結論としましては、売れる場合もあるし、売れない場合もある、ということになります。
先にも、触れましたが、購入側からすれば、境界未確定な土地の購入は、避けたいところです。
ですので、一般的には、境界が未確定な土地は、売りにくくはなりますが、売れないのか、というとそんなことはない、ということになります。
では、境界が未確定であっても、どんな場合なら売れるのでしょうか。
2.人気のある不動産
人気がある、というと少し抽象的ですが、ここでは立地に優れる不動産、ということにしたいと思います。
例えば、銀座の表通り沿いの不動産を想像してみてください。
このような場所は、購入希望者がたくさんいるにもかかわらず、売り物件がなかなか出ない、というのが実情です。
このような物件でしたら、境界が未確定であっても、そのような影響は全くないでしょう。
少し話しがずれますが、一般的に、土地価格が高い場所ほど、境界が未確定であることが多いです。
これは分かりますよね。
土地価格が高いほど、少しの面積の違いでも、価格差が大きくなってきますので、簡単には境界を確定することができないからです。
3.業者に買い取ってもらう
絶対ではありませんが、不動産業者でしたら、境界未確定でも購入してくれるかもしれません。
この場合には、境界が未確定であることによるリスクは、業者が引き受けてくれる代わりに、購入価格は、少し安くなってしまうかもしれません。
多少安くなっても、早く現金化をしたい、というような場合には、選択肢になります。
4.隣の人に買ってもらう
隣の人でしたら、境界のことはあまり気にせず、買ってくれるかもしれません。
ですが、常に、隣の人が購入してくれるとは限りません。
また、売却することを周囲の人に知られたくない、というような場合もありますので、このような場合には、難しいですね。
5.まとめ
以上、境界が未確定であった場合の不動産売却について、まとめました。
スムーズに境界確定が進めばいいのですが、交渉事ですので、こちらの希望通りに進むとは限りません。
万一、境界確定が困難でしたら、今回説明させていただいたことを参考にしてみて下さい。
売却は、急に必要となることもありますので、その場合には、仕方ありませんが、先のとおり、境界確定は、必ずしも、スムーズに進むとは限りません。
多少時間がかかっても、確定をすることができればいいのですが、最悪、断念せざるを得ないようなこともあり得ます。
ですので、いずれ売却が必要となることが分かっている場合には、早めに、境界確定に着手した方が、後々の売却がスムーズに進められます。